メタボリックシンドローム予防の豆知識

カロリー調整もメタボリックシンドロームに必要ですが、栄養素を意識することで自然とできます。納豆や豆腐などの大豆製品は良質なタンパク質を含んでいるので、肉よりは魚、大豆加工品がお勧めです。そして、丼やラーメンなどの一品ものは抑え目に。三食の食事内容のバランスを取ると、メタボリックシンドローム予防に一役買うことができます。

丼ものは和食の中でも野菜が少ないので、丼ものなどを食べる時は野菜も一緒につけるようにすると共に、なるべく薄味のものを食べましょう。厚生労働省の作った６つの基礎食品群である、炭水化物、タンパク質、脂質の三大栄養素とビタミンＣ、カルシウム、カロテンの合計６つの食品群をバランスよく摂取する食事内容を心がけましょう。しかし、日に30品目はなかなかできるものではありません。基本的に、和食で定食もののメニュー構成がメタボリックシンドローム予防に適しています。

一番望ましい状態は毎日30品目を目安に献立を作ることです。栄養バランスの取れた和食は、メタボリックシンドロームを防ぐとても理にかなった献立といえます。毎日30品目とまではいかずとも、食事メニューを最低でも主食+主菜+副菜の３皿で構成するように心がけることで栄養バランスはかなり違います。

野菜の量を増やし、肉類や油ものは控えめにし、毎日少しずつでも果物を食べる習慣をつけたいものです。低カロリーで、植物性食品と動物性食品のバランスが取れた食事が望ましく、和食はその条件を満たしています。メタボリックシンドロームにならないためには、小さな心がけが大事です。

メタボリックシンドロームなどの予防のため、厚生労働省では、健康づくりのための運動指針を2006年7月に策定しました。メタボリックシンドローム予防には１週間に３メッツ以上の運動を２３エクササイズ行うことが目安とされています。メタボリックシンドロームにならずに済むように行う運動をする場合、無理のない量を毎日欠かさずに続けなければなりません。この動作を２時間続けると６エクササイズになります。

スポーツやエクササイズでなくとも、生活活動を体を動かす活動としてとらえています。日々の生活の中で体を動かす時間を増やしていくことで、自然と運動量を増やすことができます。掃除はそれらより比較的重い生活活動であり、介護や子どもと遊ぶことなども活動と見なすことができます。

毎日が忙しい人の中には、メタボリックシンドロームを防ぎたい意欲はあるけれどなかなか運動の時間がないことがあります。運動の総量を知るため、時間×メッツの単位をエクササイズと呼んでいます。この運動指針は、ジョギングやスイミングなどの能動的な運動だけでなく、通勤通学時の歩行や家事、階段の昇り降りなども運動としてとらえます。

生活活動には洗濯や炊事、オフィスワークや立位なども毎日の活動として換算することができます。例えば、生活活動の中では梱包や家財道具の片づけの運動の強さを３メッツとしています。メッツという単位を用いて運動の強さを計ることを、厚生労働省の運動指針では唱えています。